胆石症について・・・part2｜ふしたにクリニック｜内視鏡検査（胃カメラ・大腸カメラ）・内科・胃腸内科

胆石症について・・・part2

前回の胆石症の続きですが、

＜胆石のある人は胆のう癌になりやすいか？＞

結論から言いますと、今のところはまだはっきりしていません。

胆のう癌の患者さんの中で胆石がある人は４０～７５％程度と比較的高頻度に認めます。
胆石によって胆のう粘膜が長い間刺激されることが原因の一つではないかと言う先生もおり、胆石のない胆嚢に比べ、胆石のある胆嚢の方が胆のう癌を合併している率が統計学的に高いとの報告が多く報告されています。
その一方で、胆石を持っている患者さんを長期間経過をみても、胆のう癌になった方が多くなかったとの結果も報告されています。
胆石を持っている方に比べ、胆のう癌を患った方は圧倒的に少ないことを考えると、今の所はあまり直接の因果関係はないと言えそうですが、胆石を持っている方は年に１～２回は超音波検査を受けることをお勧めします。

＜胆石は消すことが出来るのか？＞
胆石は前回書きましたが、コレステロールを成分とする物が多いのですが、コレステロール胆石の場合は胆石を溶かす胆汁酸の薬があります。具体的にはウルソという薬なのですが、ウルソを内服すると小さな胆石は溶ける可能性があります。しかし石のように固くなってしまった胆石や大きいものは効果がありません。

６か月で３０％程度しか消えない事、内服を止めると長期間の間に６０％以上が胆石が再び出来る事を考えると、経済的にもあまり内服の意味はないと言えます。

＜胆石は手術の必要があるのか？＞
痛みのない人は基本的に手術の必要はありません。胆石発作が何回も起こる方や、胆のう炎になった事のある方は、再発の可能性がありますので、一度外科の先生に相談することをおすすめします。

また、手術は最近では腹腔鏡手術がほとんどですので、傷跡も小さく、入院期間も数日と短いです。

胆嚢摘出後は多くの方は何も症状はないですが、頻度は少ないですが下痢の症状が出る方もおられます。

2013年02月24日

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