院長の日々研鑽!
胆石症について・・・part1
ブログを久しく更新しておりませんでした。申し訳ありませんでした。
今回は「胆石症」について2回に分けて少しお話させていただこうと思います。
患者さんの中に、時々「検診で胆石を指摘されたがどうしたらいいんでしょうか?」と聞かれる事があります。
今回は消化器病学会が出している患者さん向けのガイドブックから抜粋しながら簡単に説明したいと思います。
<胆石症って?>
胆石とは肝臓から作られる「胆汁」という消化酵素が胆嚢や胆管、肝臓で固まったものですが、胆石によって生じる病気が「胆石症」と言われます。
胆石は胆嚢内に一番多く出来ますので、一般にいう胆石症は「胆嚢結石症」の事と思ってもらっていいと思います。
<胆石はなぜ出来る?>
胆石には種類が数種類あり、一番多いのがコレステロールを主成分とする「コレステロール胆石」です。その他にはビリルビンカルシウム石などがありますが、
今回は一番多いコレステロール胆石についてお話します。
なぜ胆石が出来るのかというと、胆汁は普段は胆嚢内に溶けて存在しているのですが、胆嚢の動きが悪いなどが原因で、コレステロールが固まってしまい徐々に大きくなって胆石になると考えられています。
昔からコレステロール胆石ができやすい人として、「5F」が知られています。5FとはForty(40代)、Female(女性)、Fatty(肥満)、Fair(白人)、Fecund(多産婦)の頭文字から来ています。
あとは、急激なダイエットや胃切除なども関連があるとされています。
<胆石発作とは?>
胆石が原因の腹痛を「胆石発作」といいます。食後、特に油っこいものを食べた後に起こることが多いです。
症状としてはみぞおちから右の上腹部のあたりで、痛みが起こります。強い痛みの時もあれば重い感じがするだけの場合もあり様々ですが、発作というように2、3時間で治まるのが特徴です。
よく「胃が痛い」と訴えられる患者さんがおられますが、胃の病気も胆嚢も、みぞおちのあたりに症状がありますので、私たちはその場合、胃だけでなく、胆嚢の病気の有無も調べます。
では、胆石のある方にすべて発作が起こるのかというと、必ずしもそうではありません。正確なデータはありませんが、半数の人は無症状ではないかとされています。
次回は「胆石は癌ができやすい?」「胆石はどう治療する?」「胆石は手術の必要がある?」等についてお話します。
2013年02月10日
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